【マイルCS 2022】全頭評価

マイルチャンピオンシップ 全頭評価 競馬予想
マイルチャンピオンシップ 全頭評価
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11月20日に阪神競馬場芝1600メートルで施行されるマイルチャンピオンシップに登録されている全頭を評価していく。

予想は以下のリンクからどうぞ。

ジャパンカップの全頭評価も併せてどうぞ

京都開催も含めて近年の上位馬には過去にマイル以上のレースで3着内に実績を残した馬ばかりが顔を揃える。淀みない流れの短距離戦ばかりを使われていると直線の広い阪神外回りのタフな末脚勝負に対応しきれない。マイル以下にしか良績のない馬は信用しづらい。その名の通りマイルのチャンピオンを決めるレースではあるが、マイル以上のレースでの実績も考慮しておきたい。

ウインカーネリアン

三浦皇成専用機としての新境地を切り拓いた馬。父のスクリーンヒーローはもっと長いところを走っていた馬で産駒もそういう馬が多いが、母系はスプリンターズS勝ち馬の母父マイネルラヴを筆頭に短いところで戦ってきた馬たちが多い。この馬自身、阪神外回りのマイル戦でも勝ち鞍があるように、コースを問わずマイラーとして開花したという理解で正しいとは思う。ただし、メンバーレベルが一気に跳ね上がるGⅠ競走でも好走可能かという尺度の話になると微妙な空気が漂いはじめる。

エアロロノア

キングカメハメハは母系の色を濃く出すため、母父ロックオブジブラルタルの影響を強く受けているという見立てで問題ないだろう。ロックオブジブラルタルは、現役時代に欧州の短距離GⅠで7勝を挙げて、引退後はクールモアオーストラリアで繁殖入り。日本では直仔ではなく母の父として大成しておりミッキーアイルを出している。ロックオブジブラルタルの評価はさておき、エアロロノアはノーザンダンサーを5本もクロスしているように、パワフルなマイラーという評価。上級条件では徹頭徹尾マイルしか走っていないため、マイルCSの厳しい流れでは苦戦を強いられると思われる。

サリオス

2年前の同舞台は痛恨の出遅れ。スタートから2秒後には先行勢と絶望的な差をつけられる展開で外外ぶん回しで上がり最速の5着。競馬そのものは非常に強かった。昨年はかかりっぱなしで先行して直線で伸び欠く。今回は2年前と同じローテで2歳GⅠ戴冠時の鞍上との再タッグ。昨年は毎日王冠を叩けなかったが、今年はその毎日王冠を完璧に叩いてレコードのオマケ付き。過去最高の状態でのマイルCS参戦に見えるが、前走よりさらに上のギアがあるのか、反動不安はないのか、といったあたりは非常に気になる。勝ち負け候補最右翼ではあるが中間の状態を含めてどういう状態で本番に挑めるのかを注視したい。

シュネルマイスター

父キングマンは欧州マイルGⅠを4連勝の超一流マイラーで全競争成績は7勝2着1回の歴史的名馬。母はドイツオークス馬でサラキア・サリオス姉弟とは近親にあたる。前走のスプリンターズSからのローテは賛否両論あるとは思うが20年のグランアレグリアと同じローテで、常に速い上がりを使って好走している馬の直線が広くて長い外回りコースへの条件替わりはプラス。なお、前走は前が止まらない内が恵まれるレースで、外枠発走で直線も不利を受けているため敗戦そのものは気にする必要がない。中間を順調に過ごす事ができれば勝ち負け候補の一角。

ジャスティンカフェ

後方から直線一気を武器にしているこの馬にとって、マイルCSは忙しい競馬になるリスクあり。エピファネイア産駒ということもあり、いっその事、大外枠から外外を回してスピードに乗せた方がこの馬にとって良い競馬ができそう。よって内目の枠を引いた場合は割り引いて考えたい。

セリフォス

母父ルアーヴルはキレ味がセールスポイントのフランス型。デゼル・オヌール姉妹もそうだが、セリフォスも新潟2歳Sや安田記念で披露した上がり32秒台の脚がセールスポイント。折り合ってスローがベスト。つまり、前付け意識の強い鞍上への乗り替わりはセールスポイントが消える。今回は買いづらい。

ソウルラッシュ

ルーラーシップにマンハッタンカフェなので普通に考えれば中長距離タイプ。ただし、馬格があるため長距離は厳しかったという事だろう。マイル転向後は渋めの馬場に恵まれての好走と見ていたが、前走の時計の出る馬場で開催された富士Sでの2着は価値が高い。GⅠの流れに対応できるかが鍵。

ソダシ

桜花賞を超絶時計で勝っている馬で、普通に考えれば阪神外回りマイルでの死角は見当たらない。オークスや秋華賞のように距離の壁もなければフェブラリーSのようにパワーも必要としない。適鞍戻りの今回は流石の穴党も白旗状態。死角があるとすれば中間の状態か展開ぐらいか。

ダノンザキッド

ジャスタウェイにダンチヒはハーツクライ産駒のそれ同様にニックス。広義ではサリオスと同型。サリオスもようやく本格化したようなところがあり、父ジャスタウェイも奥手。良くなるのはもっと先のようは気がするが、それよりも好凡走の波があり馬券の取捨が難しい。

ダノンスコーピオン

サンデーサイレンスを一切持たないという血統背景の馬。ロードカナロアは母系を引き出すタイプの種牡馬なので、カナダの中距離路線を走っていた母の影響が強いといったところだろうが、兄のフランケル産駒のダノンバジリアはキレ味不足の一方で、全弟のダノンバビルはしっかりと上がりを使えているあたり、ロードカナロアとは配合の相性が良いという事なのだろう。なお、過去にマイルCSで好走した3歳馬は、1800メートル以上の重賞にしっかりと好走歴がある。ダノンスコーピオンはマイルのみ。古馬GⅠの流れに戸惑うリスクがありそうだが…。

ハッピーアワー

最後の良績は3歳時のファルコンSまで遡る。能力実績共に厳しい予感しかせず。

ピースオブエイト

ウインカーネリアン同様に母系の短距離的性を引き継いでいるスクリーンヒーロー産駒。母父のオアシスドリームも、その父のグリーンデザートもイギリスの短距離路線で活躍した馬。スクリーンヒーローもタフな流れに強い産駒を出しやすいが、ピースオブエイトは母母父がサドラーズウェルズなのでさらにタフ。馬場が渋って時計がかかる方が良いが、前付け意識の高い鞍上への乗り替わりで一変もありえる。

ファルコニア

全姉のカーロバンビーナも全兄のトーセンカンビーナもステイヤーで、この馬自身も姉や兄同様に長いところを使われていたが、距離を詰めて成績を上げてきたというやや異質のキャリアを歩んでいる。母母父のパントセレブルこそフランスダービーや凱旋門賞を勝っているが、母も母父も母父父も比較的短いところに良績があり、むしろファルコニアの使われ方の方がより適正にマッチしているのかもしれない。阪神マイルにも良績があるが、GⅠレベルかと言われると…。

ベステンダンク

2年ぶり2回目のGⅠ挑戦。積み上げてきたキャリア58戦の大ベテランで同期はドゥラメンテ。新馬戦はシュヴァルグランと共にデビュー。無事之名馬。

ホウオウアマゾン

好走には思い切りの良さという条件がつく。キレ味勝負に持ち込むと、もっと上のキレ味を持つ馬には歯が立たないので、同厩舎のパンサラッサのような立ち回りが必要。

マテンロウオリオン

近2走の敗因は明らかで、ダービはローテ、前走は内回りの短距離戦で後方待機では届くものも届かない。外回りの今回は展開がビタハマりする可能性あり。古馬一線級との横の比較が不透明ながらも揉まれない後方で溜めて延ばす競馬に徹しそうな鞍上も不気味。一発あるならこういうタイプか。

ロータスランド

内回り戦であれば前での勝負も通用すると思うが、外回りの阪神マイルは前で立ち回ってどうにかなるイメージが薄い。一線級の差し馬たちにゴール前で飲み込まれる可能性が高く、雨や展開の恵みが欲しい。

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