【エリザベス女王杯2022】全頭評価

エリザベス女王杯 全頭評価 競馬予想
エリザベス女王杯 全頭評価
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11月13日に宝塚記念と同コースの阪神競馬場芝2200メートルで施行されるエリザベス女王杯に登録されている全頭を評価していく。

予想は以下のリンクからどうぞ。

牝馬限定戦としては距離も長く、加えて非根幹距離で実施されることから特殊能力が問われやすく、そのためリピーター傾向が強い。

過去の阪神2200mの重賞で好走した牝馬は、ラッキーライラック、サラキア、ラヴズオンリーユー、クロノジェネシス、リスグラシュー、マリアライト、デニムアンドルビー、ジェンティルドンナなど、いずれも欧州色が非常に強く、いかにも非根幹巧者といった顔ぶれ。

一口に欧州型と言っても、牝馬にとっては相当タフなレースであることや、ゴール前に急坂のある阪神内回りを約1周することも加味しつつ、フランス型に代表されるキレ味型ではなく、イギリス型に代表される垂れずに走り切れる体力や持久力をもつ馬を重視したい。

アカイイト

昨年の勝ち馬でキズナにロベルトというイギリスっぽい配合の馬。昨年を恵まれたと見るのか強かったと見るのかで評価が変わるが、2着馬も欧州牝系のキズナ産駒だったという事は適鞍ではあったのだろう。悩ましいのは昨年のエリ女以降よくわからない条件ばかりを走っており、この馬の本当の立ち位置が見えない。良くも悪くもGⅠを勝ってしまった事によりレース選択の幅が狭まったとも言えるが…。前走はプラス16キロであからさまな叩きで上積みは当然見込める。昨年勝ち馬が近走の成績で人気を落とすなら積極的に狙ってみたい。

アンドヴァラナウト

エアグルーヴ牝系で近親にルーラーシップやアドマイヤグルーヴのいる一族。血統背景や秋華賞での好走を鑑みるとココで走ってもなんら不思議ではないが、柔らかい乗り方をする鞍上から剛腕のヨーロピアンジョッキーへの乗り替わりはどういう変化をもたらすのか。楽しみと不安が交錯する。

イズジョーノキセキ

雨により地が固まってルメール確保。良くも悪くもルメール確保。前走で派手に勝った馬が人気を上げる事は世の常ではあるが、ルメール確保で必要以上に売れることも必至。血統背景を鑑みるに、非根幹は良いとしても内回りよりは外回り、または東京で好走しそうなタイプではある。

ウインキートス

どれだけ好走しても人気を背負いづらいタイプなので穴党としては常に注目していたい馬ではあるが、「中山2200と目黒記念だけ買っておけば良い説」は水曜日のなんとかで検証していただきたい。

ウインマイティー

母父カコイーシーズは英ダービーやキングジョージを好走したイギリス型でジャパンカップも3着に好走している。そんな馬とゴールドシップとの配合のため舞台適性は申し分無いとは思うものの、昨年は秋華賞からのローテで今年は京都大賞典からのローテ。昨年同様ローテがキツそうではある。

ウインマリリン

結論から言ってしまうと現時点での本命候補筆頭。中間の調整もシュネルマイスターと併せるなど順調ぶりが伺えるが、当日まで順調に過ごしてくれれば本命を回したい。前走はパンサラッサ・ユニコーンライオン・ジャックドールが引っ張るタフな流れのレースを大幅プラス体重で3着に好走。昨年は肘のケアをしながらの調整を強いられたが、馬体を戻している宝塚記念付近から馬自体の好調さが戻っている。そして、何よりの強調材料はDレーンへの乗り替わり。元主戦も前付け意識の強いジョッキーではあったが、同タイプのジョッキーへの乗り替わり。レーンは、ズブい馬かスタミナタイプの馬を走らせると、その馬のポテンシャルを最大限に引き出すタイプのジョッキー。一瞬のキレ味で勝負するタイプの馬だと、彼の騎乗スタイルでは脚がなくなって伸び負けてしまう。ウインマリリンがズブいとは言わないが、このタイプの馬とレーンは間違いなく手が合う。楽しみで夜しか眠れない。

クリノプレミアム

中山牝馬S、福島牝馬Sを連続好走して迎えたVMは適性外で度外視するとして、適鞍の前走は大幅馬体増が堪えた様子で全く伸びずに大敗。内回りは問題ないとしても距離に疑問符がつく。オルフェーヴルにジャイアンツコーズウェイという見方をすると問題ないのだが、ストームキャット系のジャイアンツコーズウェイは牝系の色を出すと前置くと、ゴーンウェストに阪神2200は長い。乗り替わりで必要以上に売れそうな点も引っかかる。

コトブキテティス

アル共からの連投は自重すると思われる。

サンテローズ

2歳時の骨折でデビューが遅れて馬齢の割にキャリアを重ねていない馬。底を見せてないという言い方をすると聞こえが良いが、好凡走を繰り返している点はマイナス。フランスの短距離重賞勝ち馬を母にもつハーツクライ産駒の大型馬で距離が伸びて良いとも思えず…。

シャムロックヒル

阪神2200での勝ち鞍こそあるがレベルの開きは否定できず、事実昨年は大敗。福島記念が現実的な選択肢でしょう。

ジェラルディーナ

モーリスとジェンティルドンナの仔という良血馬。小倉を使いつつ2200の重賞を獲るあたり、いかにもこの厩舎らしい。テン乗りではあるが前走を同タイプのジョッキーで勝っているのはポジティブな点。課題は斤量増といったところか。

スタニングローズ

前走の秋華賞は、痛恨の出遅れのスターズオンアース、勝負どころで左にもたれたナミュール、前付けのアドバンテージを活かしたスタニングローズという具合に展開に左右された側面は否定できず、4着以下には実力差を示しつつも、3回走れば3回着順が変わるようなレースだったため着順を素直に受け止めて良いものか悩ましい。本命評価していた3走前オークスは、スターズオンアースには完敗したものの東京2400は適舞台。祖母のローズバドはエリ女を2着に好走してはいるが京都開催のため阪神2200とは事情が違う。オークスは孫のスタニングローズ同様2着。曽祖母のロゼカラーはエアグルーヴの4着だが2着争いのハナ差。叔父のローズキングダムはダービーは2着に敗れたが、その年のジャパンカップを勝っている。東京2400がよく似合う一族。何が言いたいかというと牡馬古馬に4キロのアドバンテージを得られるジャパンカップにエントリーして欲しかった。

ソフトフルート

2年連続大きく負けているわけではないが除外対象。出走確定後に再考したい。

テルツェット

近親のラヴズオンリーユーは京都開催も含めて2年連続で3着に好走。昨年のBCフィリー&メアターフでの好走も記憶に新しい。テルツェットは、ラヴズオンリーユーの母でもあるラヴズオンリーミーを母母に持つ。ラヴズオンリーミーは父ストームキャットに母モネヴァシア。ストームキャットは米国型ではあるが母系の色を引き出しやすい特徴があり、テルツェットはモネヴァシアの色を強く出している。モネヴァシアはキングマンボの全姉で、その母ミエスクは欧州の名牝。ラヴズオンリーユーが海外の非根幹重賞を制していることも欧州色の強さを裏付けている。さらに母の父系はデインヒルの血脈で、これは広義の意味で20年2着のサラキアと同系。阪神芝2200mの重賞で強いディープインパクト牝駒は例外なく母系の欧州色が強く、テルツェットは、いかにもその典型ともいえる血統背景。大敗した昨年同様のクイーンCからのローテだが、前走の馬体重を加味すると昨年より馬体を増やして出走できそう。輸送をしっかりクリアして欲しい。

デアリングタクト

無敗でトリプルティアラを達成した馬ではあるのだが、以降約2年勝ち星から遠ざかっている。そして、前走は伏兵を相手にいくらなんでも負け過ぎ。これまでの実績には敬意を示しつつも人気が先行してしまっている。積極的には買いたくない。

ナミュール

使い詰めで調子を崩した馬に対して中3週で上積みを求めるのは気の毒。秋のGⅠをもう一戦使いたいという事なのだろうが、マイルCSの方が斤量のアドバンテージから鬼脚を活かしやすい舞台なのでは…。ノームコアに非常に近い適性の馬をエリ女で高く評価するのは難しい。

ピンハイ

ミッキーアイルにジャングルポケット×フジキセキなので阪神内回りの長距離戦では手を出しづらい。東京または、同じ阪神でも外回りで、なおかつ世代限定戦ならまだしも、古馬混走の小回りでは評価できない。鞍上強化の名のもとに必要以上に売れることも想定されるため、さらに買い要素に乏しい。

フィオリキアリ

まずは抽選突破が目先の課題だが、突破したとて重賞の壁に跳ね返されている事実は考慮したい。

ホウオウエミーズ

お天気とにらめっこ。母も母父も自身も道悪の鬼。雨乞い必至。

マジカルラグーン

ガリレオにナイトシフトは重厚が過ぎる。アイルランドオークス勝ち馬ではあるが、スタニングローズの走破時計と10秒違うのは日本の馬場で走れるとは考えづらい。ポジティブな点は、11月4日時点で阪神競馬場に入厩している点と、アイルランドオークスで58キロを背負っていた点。ただし、それだけでスピード不足を補うことは難しい。

ライラック

間隔の詰まった京都2歳Sで馬体を大きく減らして凡走。間隔を開けた桜花賞も凡走。諸事情あるにせよ阪神に良績なし。今回は間隔が詰まる上に二度目の阪神輸送。ポジティブに評価することは難しい。

ルビーカサブランカ

兄弟を加味しても距離が延びるのはポジティブ。実際、阪神2200に勝ち鞍もあり、ある意味では自己条件。相手関係は一気に強化されるが、この馬としては適距離戻り。

ローザノワール

シャムロックヒルが除外対象のため、何が何でも前に行きたい馬はこの馬のみということになる。良くも悪くもこの馬が展開の鍵を握るのでは。

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