【秋華賞 2022】全頭評価

秋華賞 全頭評価 競馬予想
秋華賞 全頭評価
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2022年10月16日に阪神内回り2000メートルで開催される秋華賞に登録されている全頭を評価していく。

阪神内回り2000メートルでの秋華賞は昨年しか開催されていないため、同コースで開催される大阪杯も含めて紐解くと、根幹主流条件らしく、ディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒を筆頭にリーディング上位種牡馬の産駒に良績が偏る。中でもストームキャットやヴァイスリージェントなどの北米の速さや速力を詰め込んだ配合の馬は至極順当に結果を残している。

全頭評価をふまえた予想は以下のリンクからどうぞ。

三冠か逆転か!?【秋華賞 2022】
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前日に開催される府中牝馬Sの予想は以下のリンクからどうぞ。

アートハウス

母のパールコードは、京都開催のため単純比較はできないが秋華賞2着馬。スクリーンヒーロー牝駒の活躍馬は決して多くないが、ウインマリリンをイメージすると阪神内回りへのコース替わりは歓迎材料。ただし、好凡走を繰り返す馬は反動不安が常につきまとうため、ローズSより状態を上げて出てこれるかどうか。なお、厩舎は2歳GⅠ以外の取りこぼしが多い。

ウインエクレール

ディープインパクト産駒ではあるが、母系はコジーンにニジンスキーをクロスする形で欧州色が濃い。また、ビッグレッドファーム系の生産馬の多くはタフさがセールスポイントで、そういう意味でもやや適性がズレる。前走は古馬混走ではあったが斤量利は否定できない。今回は同斤量でメンバーレベルが上がる。

ウォーターナビレラ

父のシルバーステートは未完の大器と評されることが多いが、藤原英厩舎の育成の成果としてキレ味を引き出されたに過ぎず、産駒にそれを伝えるかどうかは別問題。本質的にはロベルトの血を引く反主流ディープ。ウォーターナビレラは母系にもロベルトを引くため欧州の色が濃い。そういう意味では、欧州型らしく東京や札幌よりワンペースで押し切った後の坂で他馬の脚が削がれる阪神の方が好条件ではあるが、それを1600ではなく2000でこなせるかどうかがポイント。

エグランタイン

キズナ牝駒は牡駒のパワーやスタミナとは別方向のスピードやキレ味を持っていることが多い。昨年2着馬のファインルージュもキズナ産駒。ファインルージュの牝系も北米ルーツだがエグランタインもまた北米ルーツ。血統的な背景にケチの付け所がない。ファインルージュのように順調にクラシック戦線を駆けあがった訳ではないが、マイル戦戦を早々に離脱して2000を使い続けてキャリアを重ねている。陣営のこの判断が結実するか。

エリオトローピオ

ゴールドシップ産駒は上がりのかかる舞台や非根幹距離でこそその能力を発揮しやすい。ユーバーレーベンが阪神2200内回りの京都記念を勝ったように牝系がマイネル軍団のビッグレッド系の馬はよりその傾向が顕著。エリオトローピオの勝鞍もまた上がりがかかっている。雨の恵みが欲しい。

エリカヴィータ

母マルシアーノの全兄はキンシャサノキセキ。キンシャサノキセキはスプリンターではあったが、それは育成の方向性の問題で、ガロアクリークのように皐月賞で3着に食い込める馬も出す。エリカヴィータは母系の色を出しやすいキングカメハメハ産駒ということもあり、実質的にキンシャサノキセキ産駒という見方で良いだろう。ここまではただの前振りで、エリカヴィータはノーザンファーム生産育成の関東馬なので天栄式の末脚英才教育を施されている。また、牝馬クラシックの第一人者である国枝調教師のノウハウも余すことなく注ぎ込まれている。オークスは牝馬最長距離重賞でもっとタフな馬が走りやすく、秋華賞は条件好転と言って良い。逆転候補の一頭。

サウンドビバーチェ

ドイツ牝系のドゥラメンテ産駒。オークスはラブパイローのラブキックを顔に受けてしまい放馬除外。主流種牡馬に欧州牝系は勝ち負けまでは別としてもオークスでこそなので残念な一件ではあった。それはそうとして、同じくドイツ牝系のサラキアの覚醒がキャリア晩年だったことを鑑みると、サウンドビバーチェの本格化ももっと先の事なのかもしれない。

スターズオンアース

近親のソウルスターリングが大阪杯に出ていたら勝ち負けできたのか?という興味は尽きないが、フランス牝系ということもあり、直線の広くて長い東京や、阪神は阪神でも外回りがベストだろうとは思う。そんな不安も世代重賞であれば絶対能力で押し切るかもしれないが、競馬を覚えつつ欧州型らしく叩いて上昇して2冠を奪取した馬の休み明けは不安要素のひとつ。当週追いも含めて馬そのものの状態が全てか。

スタニングローズ

超主流のキングカメハメハ産駒ではあるものの、牝系は長距離路線に強い薔薇一族。祖母ローズバドはオークス2着、母の全弟ローズキングダムはダービー2着。一族の東京2400への適正は非常に高いが、マイルよりは良いとしても阪神内回り2000が適距離かというと何とも言えない。そして、一族の宿命なのかGⅠとの縁がなぜか遠い…。ポジティブな点にフォーカスすると、キャリア初の鞍上据え置き。待望のパートナーを得て一族の悲願達成なるか。

ストーリア

リオンディーズに母父ジャングルポケットという血統構成。リオンディーズはシーザリオの仔なので、主流という評価で良いのだが、ジャングルポケットの血を引く馬がが坂のあるコースで好走するイメージは薄い。加えて、小頭数しか経験のない2勝クラスの立場でどこまで太刀打ちできるか。

タガノフィナーレ

エピファネイアにハーツクライの配合で、その字面だけでは主流×主流ではあるものの、母はダートを使われていたハーツクライ産駒で決して主流の道を歩んでいない。また、ひとくちにエピファネイア産駒と言ってもノーザンファーム生産か否かで意味合いが大きく変わる。

ナミュール

コースこそ違えど秋華賞馬ディアドラや、大阪杯を2着に好走しているペルシアンナイトもハービンジャー産駒。ナミュールはハービンジャーの仕上がりの遅さをダイワメジャーで引き締めるイメージの配合。一般的にハービンジャーの好走は3歳夏を越してからの方が多く、ナミュールにもまだ奥があると見て良いだろう。また、ハービンジャーを含むダンチヒ系は好凡走の波が大きくナミュールの場合は間隔が詰まると厳しい。休み明けの今回は好走に期待が持てるが、不安を挙げるとするならば、阪神コースの経験値が決して多くない乗り役だろう。

パーソナルハイ

ディープ×北米型で、母系にティズナウが入る形はコントレイルなども出しているニックス。ディープインパクトの成功パターンではあるが、除外対象でクラシックGⅠ皆勤賞ピンチ。出走が叶えばフワッと逃げて見せ場は作ると思われるが、それがGⅠのレベルにあるかと言われると…。

ビジン

こんなはずないのよダヴィンチ、もう少しだけキレ脚に、上がりの速さを入れて頂戴、という具合。キズナ牝駒という意味では切れ味も期待できるのだが、父キズナも母父ジャイアンツコーズウェイもストームキャットの影響を受けるパワー型を出しやすく、ビジンの場合、ストームキャットを3×3というかなり近い世代でクロスしているためパワーに寄ってキズナ牡駒に近い適性を引き出している。Look at this. 

ピンハイ

小柄な馬が使って減らしてという状態でキャリアを重ねていたので休み明けは好材料と言いたいところだが除外対象。ミッキーアイルにフジキセキという配合は控えめに言ってスプリンターではあるが、阪神外回りや東京ではトニービン式の伸びが活きたというところか。阪神内回りでもそれを活かせるかというと別問題。同日10Rの外回り西宮Sで川田Jを確保しているが、そちらに回る方が能力を発揮できそうではある。

ブライトオンベイス

逃げの手を打つようになって成績が良化しているように、そういった血統背景を持つ。父キタサンブラックも前に行って良さを発揮するような馬だったが、母父に入るミスワキもポイントで、サイレンススズカもサンデー×ミスワキ。両親共に前で良さを発揮する素性を持っているということになる。血統背景から距離も問題ないと思われる。ただ、斤量増のGⅠレベルで前に行って押し切る競馬ができるかどうかは別の話。

プレサージュリフト

母も短距離路線を歩んでいたように牝系はスプリント色の強い一族で、半姉のオールアットワンスはライオンボスを下してアイビスサマーダッシュを獲っている。ナミュールとは違うベクトルでハービンジャーのウィークポイントの速力やキレを補っている。プレサージュリフトやナミュールに限らず、ここ数年のノーザンファームのハービンジャー産駒は、主流と肩を並べられる状態に産駒の質が劇的に上がっている。もはやオールドスクールな稍重巧者という訳ではない。プレサージュリフトは母系のスプリント遺伝子のようなものがかなり強いので、将来的にはノームコアのような東京マイルの鬼になる可能性が高い。ただ、世代重賞であれば能力の絶対値で押し切っても何ら不思議ではない。

メモリーレゾン

血統だけでいうと、オルフェーヴルにヴァイスリージェントでいかにも阪神内回りが合いそうなパッケージではあるのだが、お世辞にも活力のある牝系とは言えない。GⅠ級の馬を多数排出するノーザンファーム系の繁殖はもっと優秀なので、そこと比べて何か秀でるものを見出すのは難しい。自己条件で見直したい。

モチベーション

父のガルボはマイル路線で、母のアドリアーネはダート路線を歩んでおり、クラシック路線との縁遠さは否めない。モチベーション自信も斤量差を含むあの手この手のさまざまな条件で勝鞍を重ねながらオープン入りを目指しているようにクラシック路線で活躍どうこうとは言い難い。

ライラック

オルフェーヴル産駒で、3代母のスカーレットブルーはダイワメジャーやダイワスカーレットの母スカーレットブーケの全姉というスカーレット一族の牝系。こういう血統背景の馬がクラシック戦線に出てくると思うところは多々ある。もちろん良い意味で。ゴールドシップ産駒の兄も小さかったが、ライラックも小柄な馬なので、輸送で減らさずに出てきて欲しいところ。過去に間隔の詰まった阪神輸送で馬体を減らして凡走しているだけに、馬体を減らしていないかどうかは気にかけておきたい。

ラブパイロー

さすがにパイロ産駒が牝馬クラシックでどうにかできるイメージは全くない。雨が良いとは決して思わないが、特殊馬場と展開の恵みは必須。

ルージュラテール

この世代のハーツクライのトレンドなのかノーザンファームの趣味嗜好なのか、北米牝系のハーツクライ産駒。大雑把にはドウデュースやダノンベルーガに通じるものがある。負けた相手は骨のあるメンツが多く、抽選対象の身であるがゆえ仕方のないことではあるのかもしれないが、サウンドビバーチェとの想定人気の開きは不当。出走確定していない段階の想定人気はあてになるものではないが…。

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